小水力発電情報サイト 小水力発電とは – 環境省より引用
- ■小水力発電とは・・・?
- 「小水力発電」について厳密な定義はありませんが、出力10,000kW~30,000kW以下を「中小水力発電」と呼ぶことが多く、また「新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法(新エネ法)」の対象のように出力1,000kW以下の比較的小規模な発電設備を総称して「小水力発電」と呼ぶこともあります。一般的には、下表に示すような出力区分があり、1kW未満のきわめて小規模な発電を、「ピコ水力」として細分化することもあります。
区分 発電出力(kW) 大水力 large hydropower 100,000 以上 中水力 medium hydropower 10,000 ~ 100,000 小水力 small hydropower 1,000 ~ 10,000 ミニ水力 mini hydropower 100 ~ 1,000 マイクロ水力 micro hydropower 100以下 出典:マイクロ水力発電導入ガイドブック(2003年、新エネルギー・産業技術総合開発機構)
- ■小水力発電のしくみ
- 一般的な水力発電は、発電所から比較的遠方にダムを建設して、その間の水位差による水圧と、流速で水車(タービン)を回転して発電します。小水力発電も水の流れで水車を回して発電する原理は同じですが、ダムのような大規模構造物を必要としない(構造物を作る場合でも規模は小さい)点が異なります。
ダムを用いないで落差を確保する必要があるため、小水力発電開発にあたっては、以下のような構造が用いられています。 -
水路式 直接設置式 減圧設備代替式 現有施設利用 概要 落差を確保するための水路・水圧管路を川などをバイパスして設置する方法。 用水路の落差工や既存の堰などに水車と発電機を直接設置する方法。 水道の給水設備などで利用されている減圧バルブによる水圧を利用する方法。 ため池やプールなどの施設の水を利用する方法。 図
- ■小水力発電の意義
- 小水力発電を推進する意義は、以下に示すとおりです。
- 設備利用率を高く設計することが多く、70%程度で、経済的に有利です。
- 出力変動が少ないので、系統の安定や電力品質への悪影響を小さくできます。
- 事前調査や土木工事が比較的簡単で、必要な機器設備や工法の規格化・量産化が進めば経済性が良くなると期待されています。
小水力発電 太陽光発電 風力発電 設備利用率 70%程度 12%程度 20%程度 発電原価 8~25円/kWh 37~46円/kWh
(家庭用)10~14円/kWh
(陸域4.5MW以上)特徴など 発電量の変動は小さいのが一般的 昼間のみ発電
日射量により発電量は変動風況により発電量は変動